政策と産業の最新動向を伝え、解説する“クオリティペイパー”


第2回
『仮想通貨革命 ~ビットコインは始まりにすぎない』
野口悠紀雄著/ダイヤモンド社刊/1,500円(税別)

ビットコインの革新的な思想が拓く未来の可能性を探る

仮想通貨革命~ビットコインは始まりにすぎない~

仮想通貨革命~ビットコインは始まりにすぎない~

人は「よくわからないもの」に警戒心を抱く。そして、よくわからないまま何か問題が起きると、それを規制すべきという動きになったりもする。本書のメーンテーマである「ビットコイン」は、そうした「よくわからないもの」の典型ではないだろうか。
「ビットコイン」とは、インターネット上の取引に使用できる仮想通貨である。日本ではまだ広く流通していないが、米国発で世界中で利用されており、2014年5月初めの時価総額は54.7億ドルにも達している。
ビットコインには、円やドルなどの通貨やSuica、楽天Edyのような電子マネーと違い、発行者も管理者も存在しない。取引は「ブロックチェーン」という仕組みにより、利用者のコンピュータ同士のネットワークで維持されている。
今年2月末にビットコインの両替所の一つが取引停止に陥ったことが、大きく報じられた。ビットコインのシステム自体に問題があったわけではないのだが、この報道で多くの日本人がビットコインそのものに不信感をもつようになったのではないか。
だが、本書で著者が指摘しているように、送金コストがかからないビットコインは、少額取引など多様なビジネスを容易にする。それだけではない。ビットコインの示す「集中から分散へ」という思想は、他領域にも応用され、社会全体を大きく変えていく可能性がある。
我々は「よくわからないもの」の本質を理解しようとする姿勢をもつべきだろう。その姿勢が多様性を生み、社会をより良くする選択肢を増やすのだ。
(情報工場・編集部)

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