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未踏IT人材 スマホ時代を反映したイノベータ7名

左から岡田君と竹田君

左から岡田君と竹田君

6月18日、経産省とIPA(独立行政法人情報処理推進機構・藤江一正理事長)が進めている「未踏IT人材発掘・育成」事業における2014年度スパクリ(スーパークリエータ)の7名を認定し、経産省会見室で発表を行った。
この事業はIPAが2000年度から始めている、突き抜けた才能を持つITイノベータを発掘し・育成している。現在までに採択されたクリエータは1627名。うち特に卓越した能力を持つ人材をスパクリとして認定、今回までに272名を輩出、すでに約160名が起業している。今回は慶応義塾高校1年の岡田郁弥(ゆうや)君と竹田聖(せい)君の2人が史上最年少、15歳のスパクリとして誕生した。
このプロジェクトの統括PMを務める竹内郁雄東大名誉教授は「このプロジェクトに採択された時、2人は中学生であり、9ヶ月間のPM独自の厳しい?指導・助言により成長してくれた。新規性、開発能力、将来の可能性に溢れている」と絶賛していた。
2人が共同で開発したのが「プログラミング言語を用いずにGUIのみでアプリケーションを開発するシステム」。「スマホ向けに誰でもチャットなどのアプリをドラッグ&ドロップで簡単に開発できるようにしたかったので非常に良い経験をさせて頂いた」と岡田君は語っていた。
14年度からこのプロジェクトは25歳未満の個人に事業が絞り込まれたが、Web上の大量のニュース記事を約3分間で1本30秒の動画ニュースに自動生成する「モーショニウム(Motionium)」や髪の毛で音を感じる聴覚障がい者向け超小型軽量装置「オンテナ(ONTENA)」などすぐにでも製品化可能な成果が現われている。
最後に、もう一人の統括PMである夏野剛慶大大学院特別招聘教授は「この7名には決して大企業には就職しないように申しつけてあります(笑)。今回で特徴的なのは開発の対象がPCでなく全てスマホ・アブレットになっていることです。それだけITの進歩が急激であることを認識して欲しい」と日本のITの現状に苦言を呈していた。
なお、その後、27日に東京・新宿ホテルサンルートプラザ新宿で、第21回未踏IT人材発掘・育成事業の25名の修了式とスパクリ認定証授与式が行われた。
スパクリからのベンチャー企業人
スパクリ出身者約160名が起業しているが、有名人ではグノシーを立ち上げた福島良典CEO(2012年度)、ニュースをさくさく読めるスマートニュースの鈴木健共同CEO(02年度)、VPNソフトの業界標準を作ったソフトイーサの登大遊代表(03年度)、
そして人力パワードスーツで注目されるスケルトニクスの白久レイエス樹代表(13年度)など、活発化し始めたベンチャー投資ファンドなどから、未踏人材は俄然、注目を集めている。

2014年度認定スーパークリエイタ

2014年度認定スーパークリエイタ

修了式で挨拶するIPA・藤江理事長

修了式で挨拶するIPA・藤江理事長

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