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消費増税、再延期の効用説く
安倍氏、伊勢志摩サミットで決断へ

-日本を見る世界の眼 -3月-

この時期の海外論調は、2017年4月に税率が10%に引き上げられる予定になっている消費税について、安倍首相はリーマンショックや大震災のような事態が起きないかぎり、予定どおり実施すると繰り返し表明する一方で安倍氏の周辺から前回延期を決定した際と同様の動きがあることを受け、消費税引き上げが再度延期される可能性に注目が集まる結果となった。
3月3日付けブルームバーグは、自民党の下村総裁特別補佐の発言を引用し、安倍氏が経済状況次第で消費税の引き上げを延期し、その可否について国民に信を問う可能性があるとの見方を示した。
また、同日付ウォールストリートジャーナルは、消費税の引き上げが先送りされる可能性について、「世界の政策立案者が行うべきことは需要や世界経済成長を支えることだと考えており、過去の増税が日本の景気回復の妨げになった事実を考慮すると、米国は消費税率引き上げの先送りを好意的に受け止めるかもしれない」とする米政府関係者の見方を紹介しながら、消費税引き上げの再度延期には好意的に捉えていることを示している。
3月22日のフィナンシャルタイムズは、安倍氏が「国際金融経済分析会合」に著名な有識者を招き来年4月に予定されている消費税引き上げの是非について判断を求め、5月の先進国首脳会議(サミット)の前後に最終判断を示し、その後、衆参両院のダブル選挙で国民の信を問うことあり得るとの見方を示している。さらに、前回の消費税増税(2014年4月)を含む2013年から2015年の間、家計支出の四半期比平均はマイナス0.2%になっているなど日本の消費支出が弱い中での増税は経済に打撃を与えるものであり消費税引き上げは好ましくないとの見方を示す一方、「増税の断念は、大幅な輸入需要を高め内需拡大の一助になり得る」として引き上げ再延期の効用を説いている。
続く3月28日付ロイターは、エコノミストやアナリストを対象とした調査の結果で、2017年4月に予定されている消費税率10%への引き上げについて安倍氏が延期するとの予想が8割に達したと報じ、安倍氏が5月に発表される今年1~3月期のGDP速報値などで最終判断し、伊勢志摩サミット前後に正式発表する運びであると安倍氏自身が延期を含む対応策の検討に入っているとの見方を示した。

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