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熊本地震、三菱自の燃費不正
「安心・安全」のイメージ損なう

-日本を見る世界の眼 -4月-

この時期の海外論調は、4月14日から断続的に熊本地方を襲う地震による日本経済への影響と、新たに発覚した約62万台にも及ぶ三菱自動車による燃費データ不正問題に注目が集まり、「安心・安全」という日本のイメージが大きく損なわれつつある現状が浮き彫りになる結果となった。
最大震度7を観測するなど4月14日から続く熊本地方を襲う地震について、各海外メディアは速報で報じている。中でも4月18日付CNN(電子版)は、トヨタ自動車が地震の影響による部品供給の遅れのため、4月28日まで自動車生産の停止を余儀なくされるなど、日本経済への影響が出始めていることへの懸念を示すとともに、BBC(電子版)も同日付で「トヨタ、ソニー、ホンダ、生産が中止に追い込まれた」とし、「生産拠点のハブである熊本での生産停止はサプライチェーンの混乱を生みかねない」と報じている。
一方、同日付フィナンシャル・タイムズ紙は、「九州はこれまで地震が起きにくいとされ、多くの製造産業が集積されてきた」と企業がこれまで九州で製造拠点を設けてきた経緯について解説した記事を掲載するなど、他の海外メディアとは異なる切り口を示している。
また、翌19日付の仏ル・モンド(電子版)は、「九州での地震:日本の経済に打撃」との見出しで、九州の産業や観光、輸送への影響が日本経済全体にダメージを与えることになると悲観的な見方を示した。
4月20日に明らかになった三菱自動車による燃費データ不正問題は、欧米の当局が情報提供を要求するなど関心が高いことなど、独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題から日が浅い中で発覚した三菱自動車のスキャンダルは結果的に各海外メディアも大きく報じることになった。そのうちほとんどのメディアが三菱自動車の過去のリコール隠し問題にも触れており、三菱自動車のみならず、日本車へのイメージダウンを懸念する見方を示している。
中でも、21日付ウォールストリートジャーナルは、日本の現状を「高齢者人口の増加が進み、子供が独り立ちして家を出た後、高齢者はより小さな車にシフトしてきているため、軽自動車の人気が高い」と分析し、「その結果、各メーカーは激しい競争にさらされており、燃費の良さが求められている」と日本の自動車メーカーが置かれている背景に触れている。
一方、「欧州や米国の政府では、自国の自動車メーカーに対し販売した車の平均燃費で意欲的な目標を設定するよう要求しており、中国やインドなどの発展途上国では燃費基準を導入している」と海外の例を示し、日本の自動車メーカーにも当局にも新たな対応を求めている。

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